2018年6月5日火曜日

【こそだて】のユーザーデータから見えてくること-2,夜中も起きて、子育ては24時間

2000年にスタートした育児のポータルサイト【こそだて】の時系列データから読み取る、子育ての変化。第1弾は進む晩産化のデータでした。
第1弾 育児のポータルサイト【こそだて】の19年をユーザーの変化で振り返って見えてくること-1,進む晩産化

ピックアップ第2弾は、アクセス時間の変化に注目します。

 

サイトアクセスの時間帯変化


通常、サイトのアクセス分析はGoogle Analyticsを活用していますが、Analyticsのサービススタートは2005年。【こそだて】でAnalyticsを採用するのはまだその数年先になります。しかし、2005年からサーバーにインストールした簡易解析ソフトは今でも現役でデータ収集を続け、経年変化も簡単に比較することができます。
1日24時間のアクセス推移を、各年の4月のデータで抜き出し、2006年からのグラフを並べてみました。
アクセスは年ごとに変動しますので、絶対値ではなくグラフの形、相対的な変化に注目してください(そもそもこのグラフでは絶対値は比較できません)。

2006年から2013年くらいまでは、それほどアクセス時間の変化はなく、だいたい同じような形です。
午前は、家族を送り出し落ち着いた所でPCを開き、お昼頃に少しアクセスが下がるものの、午後は買い物や夕飯の支度を始めるまで徐々にアクセスが増えていきます。そして夕飯の時間帯に大きく落ち込みそれから再び増えていきます。
 アクセスのピークは午後10時台。子どもを寝かしつけ、家事も一段落してPCを開いているのでしょう。

2012年の5月~6月に、 ソーシャルメディアの活用について」アンケートを採っています。この時に最も利用されていたSNSは「mixi」で、5割以上の人が利用していました!Facebookは2位で38.3%。しかし、前年の15.5%から大きく伸びています。「今後最も利用すると思うものは?」の回答の1位はFacebookです。
このアンケートの時点では、スマートフォンの所有率は3割に届いていませんでした。ちょうどスマートフォンが普及を始める時期であり、同時にSNSもmixiからFacebookへ移行する転換点だったのでしょう。

スマホの普及で変わるアクセス


2014年頃からは、夕飯の時間帯の落ち込みはだんだんと緩和され、時間帯による山と谷がなくなって全体になだらかなアクセスとなっていきます。2018年には以前はほとんどアクセスの無かった深夜早朝、午前3時台でさえそれなりのアクセスがあります。24時間ずっとだらだらとアクセスが続いているのです。

これは、【こそだて】へアクセスするデバイスが、PCからスマートフォンに移行した事によるものと考えられます。PCは電源を入れ、画面が立ち上がってサイトにアクセスするまでにそれなりの手順と時間を要します。インターネットへのアクセス方法がPCしかないときには、調べ物をするにもSNSにアクセスするにも、PCに向かうという改まった行為、時間が必要でした。しかし、スマートフォンはいつも身近にあり、すぐに使えます。思い立ったとき、必要なとき、空き時間に片手でスマホの電源を入れるだけです。赤ちゃんを抱っこしながら調べ物をしたりもできます。2014年頃から【こそだて】もレスポンシブ化し、スマートフォンへの対応を進めています。

2018年現在、【こそだて】へのアクセスデバイスは8割以上がスマートフォンです。そして【こそだて】へのアクセス流入は8割が検索からですので、子育てに関して何か困り、調べ物をしてたどり着いているのでしょう。スマートフォンを使って何かを調べて【こそだて】にたどり着いているというのが、利用者の姿です。

子育ては24時間フルタイム


さて、アクセスの時間帯に話を戻します。普通なら就寝中の深夜にアクセスがあり、それが少なくない数であることに注目しなければなりません。重要なのは、【こそだて】にアクセスしているということです。SNSなど、他のサイトにアクセスしている数は含まれません。何故こんな深夜に起きて【こそだて】にアクセスしているの?と。

考えられるのは、赤ちゃんの夜泣きや授乳で起きた、あるいは熱を出した子の看病かもしれません。授乳をしながら調べものや記事を読んでいる、あるいは熱を出した子を抱っこしながら病気の可能性や対処方を調べているのでしょうか。普通の人が休んでいる時間にも我が子と向き合う母さんの姿が想像されます。
子育ては、1日を通して忙しい時間や暇な時間が有るわけではないということが、このアクセスレポートからも見て取れます。

スマートフォンの普及で、これまで見えなかった深夜の子育ての様子が、少し見えたような気がします。普通の人が寝静まっている時間に、子どもを抱いて頑張っているお母さん、お父さん。天晴れです。