2015年3月30日月曜日

スマホ対応していないWEBサイトは、4月21日から Googleの検索結果で影響が出る?!

当社が主宰・運用している育児のポータルサイト【こそだて】は、月間ユニークユーザー数は約22万人、ページビュー数は50万PV弱です。サイトの性格上からかモバイル比率は高く、アクセスの8割はスマートホンからです。しかし、【こそだて】に限らず今後はあらゆるWEBサイトのアクセスはスマートホンからがメインになることはもはや必然の流れと言えます。

そのような流れを背景に、今年2月27日、Googleが公式ブログで「検索結果をもっとモバイル フレンドリーに」というタイトルの投稿をアップしています。既にSEOに関するブログやコンサルのサイトでも多く取り上げられ言及されていますので、要点だけ以下に整理します。

4月21日よりモバイル フレンドリーであるかが検索結果に影響


Google では、4月 21日より、ウェブサイトがモバイル フレンドリーかどうかをランキング要素として使用し始めます。この変更は世界中の全言語のモバイル検索に影響を与え、Google の検索結果に大きな変化をもたらします。(以上公式ブログより引用)

今はスマホでの検索でも基本的にはPCの検索結果が表示されていますが、4月21日からはスマホで検索するとPCとは違う検索結果が表示されるようになりそうです。3月の時点でもスマホでGoogle検索すると、検索結果の【こそだて】には「スマホ対応」の文字が表示されています。既にGoogleサイドでは準備(indexing)は整っているということでしょう。あとは4月21日に表示アルゴリズムの変更を一斉に加えるだけという段階であることがわかります。今上位に表示されているサイトであっても、この日を境にスマホで検索するとスマホ対応していないページは「圏外」にはじき出されるかもしれません。
検索結果は、ページ毎の評価です。【こそだて】でも、TOPページはスマホ対応していますが、未対応のページもあります。 全体をWordPressなどのスマホにも対応するCMSやレスポンシブデザインで作成しているサイトなら良いのですが、【こそだて】の様に、基本的にはhtmlでページを構成している場合はそうはいきません。各ページをレスポンシブデザインに変えていくか、スマホ専用ページを新たに作成するか、新たなCMSを導入するなどの対応をしなければなりません。ECサイトの場合、カートのASPサービスを利用されているケースが多いでしょうから、そのサービスがスマホ対応しているかが問題です。EC-CUBEも最新バージョンはスマホに対応していますが、古いバージョンのままだと対応していません。バージョンアップが必用です。

モバイルフレンドリーテストでチェック 


Googleでは、そのページがモバイルフレンドリーかどうかをチェックするサイト「モバイル フレンドリー テスト」を用意しています。

 https://www.google.com/webmasters/tools/mobile-friendly/


このページの窓にサイトURLを記入して分析ボタンを押すと、 その結果が表示されます。
【こそだて】のTOPページは「問題有りません」という分析結果でしたが、全てのページを評価したものではありません。
【こそだて】はスタートして15年にもなり、そのコンテンツ量は膨大です。まだ全てをスマホに対応できていません。そのため、「モバイルフレンドリーではありません」となるページも存在します。
「モバイルフレンドリーではない」と診断されると、その改善すべき要素も指示してくれます。その要素は4つで、以下の様に指示されます。

テキストが小さすぎて読めません

リンク同士が近すぎます

モバイル用 viewport が設定されていません

コンテンツの幅が画面の幅を超えています


その対処方法についてのアドバイスまでがページの右に示されます。このアドバイスを参考に、修正をすれば問題は無いはずです。

4月21日までにスマホ対応でインデックスされなければならないので、時間が有りません。検索クエリやページビューを見ながら、優先順位をつけて順に対応しましょう。

これからは、検索の舞台はPCからスマホが主戦場になるとことは避けられません。
※業種が一般消費者向けでなかったり特定のターゲットを対象とし、スマホユーザーを考慮する必要が無ければ、もちろんこの限りではありません。

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2015年3月6日金曜日

久しぶりに美味しいお酒でした。ご相談はお気軽に

ここのところ、さまざまなご相談をいただきます。
大きく分けると、

1,子育て支援や育児周りの事業や情報に関すること
2,新規事業や既存事業見直しに関するアドバイス(IT活用含む)
3,東京(や福岡以外の都市)から福岡へ進出するに当たってのご相談
4,九州から大都市への進出やPRに関するご相談
5,クライシスに備えるご相談

という感じです。
本日も、子育て・育児関連の事業に関する提携・事業アドバイスのご相談をいただき、2件打ち合わせさせていただきました。そしてもう一件、3年ほど前から継続してアドバイスをさせていただいていた事業がスタートの目処が立ったとの連絡を受けました。いずれも上場企業の関連会社や、外資大手の日本法人です。

子育て支援事業のご相談の1件目の企業様は、実は数年前にも別な新規事業を立ち上げる際に相談に来られました。【こそだて】で既に開始していたサービスに似たものを、有料でサービスしたいということでのヒアリングでした。包み隠さず全てお話ししアドバイス。そのサービスはスタートしましたが結局は軌道に乗らず、その後事業を切り離されてしまいました(【こそだて】では継続中)。今日はそれとは全く違う分野と視点でしたが、今回は何かご一緒できそうで楽しみです。

2件目は、ある研究所で長年研究されているデータベース・ノウハウの活用方法について。
こちらは私たちが考えている子育て支援のスタンスで考えると、まだまだ穴が多そうなのでそのあたりをアドバイスさせていただき、お別れしました。

ブライト・ウェイの子育て支援のスタンスは、ビジネスありきではなく、

これから子育てをする家族、子育て中の家族に 
「正しい情報」 「心が軽くなる情報」
 
  「誰にも」「無料で」

お届けするのをミッションとしています。

このスタンスをご理解いただいてご相談いただければ、さまざまな取組ができるのではないかと思っています。もちろん、ビジネス上の収益は考えなければなりませんが、上記ミッションが優先します。

本日最後は、3年弱サポートさせていただいている、ビッグデータを活用した新規事業案件。ようやく具体的にスタートできる体制が整ったというご連絡をうけ、久しぶりに落ち着いて祝杯を挙げることができました。
こういうお酒は、本当に良いものです。

これからもたくさんのご相談をお待ちしています。


2015年3月3日火曜日

日本マクドナルドの記者会見-ネット時代のリスクマネジメント勉強会:第2回報告


ネット時代のリスクマネジメント勉強会:第2回は、昨年中国の委託先工場での賞味期限切れ鶏肉使用に始まり、今年に入って相次いで異物混入が発覚した日本マクドナルドを取り上げました。
第1回のペヤングの異物混入の際には、まるか食品は記者会見を行いませんでした。そのため、ネット上には虫の姿が見える写真ばかりが拡散されています。しかし、日本マクドナルドでは、都度記者会見を開いて謝罪および説明を行っているために、その会見時の動画が多数アップされています。第2回目は、記者会見の動画を題材に議論を進めました。
併せて、上場企業のため、決算資料や売上推移などのIR情報もWEB上で公開しています。それらのデータと一般社団法人日本フードサービス協会が公開している外食産業動向のデータとを比較しながら、問題の本質を探りました。

●業績悪化は、事件前から既に始まっていた


まず、この1年の全体的な振り返りの後、売上推移、株価の推移などと重ねながら、事故の影響を考えました。メディアでは「中国工場の事件の影響で」と枕がつくことが多いのですが、これらを見ると、業績悪化の傾向はそれ以前に既に見て取れます。業績が悪化しているところに事件が起きて、更に客離れを加速させたと見る方が自然なようです。むしろ、株主に対しては業績悪化の理由は中ではなく外にあったと説明できる,良い材料になったとも言えます。

続いて、記者会見の動画を見ながらの討議。特に、通常のニュース番組では記者会見が行われたことは伝えても、その後の質疑応答の内容まで伝えることはありません(新聞ではたまにありますが)。
特に、ニコニコ動画で生中継される記者会見は動画(中継)を生で見ている人がその場で様々な事をTwitterのようにつぶやき投稿しますので、会見での発言がどう受け止められているのかがリアルタイムでわかります。1月7日の謝罪会見は、視聴者の数が9万人を超えていて、記者の質問内容にまで鋭い突っ込みをいれるコメントが、たくさん画面を流れています。ニコニコ動画の視聴者にとっては、記者の質問さえも評価・批判の対象になり、時として会見者よりもネット上で実名で非難されることにもなるのです。


●サラ・カサノバ社長が7月にきちんと謝罪をしていれば


私も、アメリカの企業を始め外資系企業の日本法人のクライアント様とお仕事をさせていただくことがありますが、長期的な視点よりも今期の数字を重視する傾向があります。特にアメリカの企業の場合は四半期毎の数字を重視した議論になります。そして、よく言われる訴訟社会のために、「謝罪=非を認めた」事になるという意識が強く、事件や事故後の会見でも謝罪から入ることを拒む傾向があります。2006年、シンドラーエレベータ社のエレベーター事故の記者会見の際にも、ケン・スミス社長は謝罪をしなかったことから多くの批判を浴びました(後に引責辞任)。

昨年7月、中国工場の事件後、サラ・カサノヴバ社長はシンドラーエレベータのスミス社長と同じ過ちを犯しました。 「中国の工場(の悪意を持った数人)の犯罪」として、日本マクドナルドは被害者だという立場で会見(↑)しました。具体的な対応策の説明は有りましたが、頭を下げての謝罪はありませんでした。消費者にとっては中国の工場であろうとアメリカの工場で製造していようと、マクドナルドの商品だからと安心して口にしているのですから、「最終的にはマクドナルドの責任」です。この会見から、消費者の目も、マスコミの態度も変わりました。本来であれば、大スポンサーの日本マクドナルドですから、そうそう批判的な報道もできないものですが、消費者無視の姿勢には批判的にならざるをえませんでした。
※勉強会ではこの動画(↑)は見ていません。全部で1時間半(うち、質疑応答が後半1時間)の会見全録です。「騙された」発言は、質疑応答の一番最後の質問、「カサノバ社長は被害者だという認識なのでしょうか」との問いに対してのものでした。この会見の最後の3分で言質を取られたことになります。
最後の最後で、クォータブル(引用)コメント (QUOTABLE COMMENT)を与えることになってしまったのでした。猪瀬前知事の不適切発言も、席を立とうとしたときの最後の質問に対して出た言葉でした。

今年、1月7日の異物混入の記者会見でも、カサノバ社長は海外からの帰国途中ということで出席しませんでした。結局、混入していた「青い異物」も「歯」も、何処でどうして混入したのかはわからないまま(分析の結果は、工場や店舗での製造時に混入した可能性は限りなく低い)となりました。単なる愉快犯だった可能性もあります。それだけに初動の対応の誤りが風評被害を拡大する結果となったと言えます。

2月の決算発表では、7月の時とは別人のようなカサノバ社長の会見でした。ヘアスタイルも服装も、メガネさえも変えて臨んでいます。冒頭、深く頭を下げての謝罪からスタートしました。
質疑応答も、事前に十分に準備されていたことが見て取れます。決算発表会見でありながら、危機対策プロジェクトのリーダーも同席してのものでした。
昨年7月の時点で、このような会見がもたれていれば、少なくとも風評の影響は小さくできたのではないでしょうか。



最後に、来年日本に進出すると発表があった、マックキラーと言われるシェイク・シャックを、日本マクドナルドはどのように迎え撃つのか、どうすべきかを議論して終了となりました。


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