2016年6月23日木曜日

子育て中の有権者と高校生が立ち上がる!?

参院選が公示され、いよいよ日本中が選挙モードに突入しました。加えて、東京都では都知事選も続きます。そして今回は、東京都知事選と都市部の選挙区では間違いなく子育て支援と少子化対策が選挙の争点になるはずです。

【こそだて】、mikuではこれまでも衆院選の投票行動などを尋ねてきました。当然、回答者はほぼ子育て中です(回答者数などはリンクのリリースでご確認ください)。
民主党から自民党に政権交代をすることになった2012年の衆院選は、回答者の76.5%の人が投票していました。
東日本大震災や円高を背景にデフレが進行していた時期でしたから、最も重要な政策課題は景気回復を上げる人が半数近く。その一方で、少子化対策や社会保障制度改革を重要課題としてあげる人は少数でした。
しかし、2012年の選挙で与党が安定多数を確保し、アベノミクスで景気が上向いて来たと実感できた2014年の衆議院選挙では、投票したと答えたのは63.3%。実に12.2ポイントも下落しました。ところが、投票行動は下がったものの、一番重要な政策課題に少子化対策、社会保障制度改革を上げる人を合わせると半数を超えています。投票行動と、課題と考える政策との関連をクロスで集計していなかったので残念ながらそのデータはありませんが、少子化対策や社会保障制度改革を求める有権者は、投票に行っていたのではないでしょうか。

2014年衆院選後のアンケート結果
●昨年の衆議院総選挙の投票には行きましたか?   (2012年選挙)
1位 投票日に行った…………………………………50.4% (60.9%)
2位 行かなかった……………………………………25.5% (16.5%)
3位 期日前投票に行った……………………………12.9% (15.6%)
4位 行けなかった(病床など)……………………… 11.3% ( 7.0%)

●今一番重要な政策課題だと思うのはどれですか?  (2012年選挙)
1位 少子化対策………………………………………32.3% (14.6%)
2位 社会保障制度改革………………………………28.6% (10.9%)
3位 経済政策…………………………………………21.8% (48.8%)
4位 大震災復興と防災……………………………… 11.5% (15.2%)
5位 外交と国防…………………………………………3.4% ( 7.5%)
6位 憲法改正…………………………………………  1.0% ( 0.6%)
   その他……………………………………………  1.0% ( 2.4%)

「子ども子育て新制度」の理解は3割止まり、安倍内閣に求める一番重要な政策課題は「少子化対策」-【こそだて】アンケート


86.2%が参院選の投票に行く


今年の1月~2月にかけて、次の国政選挙で投票に行くかを尋ねました(衆参同一選挙の可能性があったので、参院選という聞き方をしていません)。その結果は以下の通り、「必ず行く」「期日前投票で投票する」を足すと86.2%が投票に行くと答えています。


●今年予定されている国政選挙の投票には行きますか?
1位 必ず行く……………………………………………… 63.9%
2位 期日前投票で投票する……………………………… 22.3%
3位 行かない……………………………………………… 11.7%
4位 行けない(病床など)……………………………………2.1%

「子ども子育て新制度」の理解は3割止まり、安倍内閣に求める一番重要な政策課題は「少子化対策」-【こそだて】アンケート

加えて、今回から18歳、19歳の未成年者にも選挙権が与えられました。特にまだ高校に在学中の18歳は意識も高いでしょうし、クラスメートの間でも(良くも悪くも)話題になっているはずです。
これまでは大人が勝手に決めていた事に、投票という行為で意思表示ができるようになったのですから、投票率はきっと高くなると期待しています。友人同士でイベント的に投票に行くかもしれません。LINEやインスタグラムで自慢しあうかもしれません。

参院選の当落も気になりますが、今回は年齢別の帳票率に注目です。


本日、こちらもリリースしました。

認可保育園に落ちたら!?-復職をあきらめる8.9%、別な仕事を探す16.6%、仕事復帰を先延ばしする28%-育児情報誌miku読者アンケート

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2016年6月16日木曜日

舛添氏の会見は、言葉の順番を変えていれば結果は違っていたかも

とうとう舛添氏が知事辞職を申し出ました。
ここまで頑なに辞職勧告を拒否していたので、不信任決議を受けたら都議会解散に打って出、リオデジャネイロオリンピックで「フラッグハンドオーバー・セレモニー」に出るつもりかと思っていましたが、さすがに最後は良識有る行動に出ました。

そもそも、舛添氏は何を問われていたのでしょう?事の始まりは、「海外出張の高額(不相応に贅沢)な旅費」と週刊文春の「公用車で湯河原の別荘へ」が問題提起された事でした。
それがいつの間にか問題は都知事になる前の国会議員時代のお金の使い方に移っていきました。都議会で都知事の打ち出す政策や行動、経費の使い方について問いただすのは理解できますが、知事に就任する以前のお金の使い方についてまで追求され始めました。知事の執政をチェックするのではなく、いつの間にか辞任に追い込むための都議会になってしまっています。なんだかマスメディアに踊らされて、都議会が桝添さんを辞任に追い込んだように見えてしましました。

都議会は都政における舛添知事の行動や施政能力について責めるのならわかりますが、過去のせこいお金の使い方をもって知事に不的確として、各会派が不信任決議案を提出しようとしたのです。法的には問題ないといいながら、どうしてこんな事になってしまったのでしょう?

論破しようとする姿勢が反感を

フジテレビ「痛快TV スカッとジャパン」より (C)フジテレビ

マスメディアが舛添氏の知事としての過去の発言を取り上げるときには(都民・都政のためにこれを改善したということはなく)リオで旗を受け取ることばかりを強調していました。これでは都民のために何かはっきりした実績があればまだしも、実の無い目立つ言動の無駄遣いばかりしている印象です。都庁には多くのクレームの電話やメールが届いたと言います。都民からの声に応える形で都議会での追及も始まることになります。

そして、舛添氏は第三者による調査結果の公表も含めて数度の釈明会見を行いました。
しかし、この会見の度に都民(国民)の反感を買っていきます。
会見では、一貫して釈明(言い訳)の後に「ルールに従っている」、「規定の範囲内」、「違法性はない」と結論づけようとします。第三者による調査とする結果でも、「一部不適切」ではあるものの 「違法性なし」と強調しました。これが、有罪無罪を争う裁判の法廷であれば良いのでしょうが、会見のテレビカメラを通して見ている都民(国民)には不快にしか映りません。
フジテレビ 「痛快TV スカッとジャパン」のイヤミ課長から
【はい、論破】
と言われているような不快感を覚えていたはずです。

言葉の順番をいれかえるだけで結末も変わった


「○○○」、しかし「■■■」という文章構成は、文の後ろが強調されます。最初に謝罪したとしても、後で「しかし~」と続けば、後半の言い訳が強く印象づけられます。
「ルールに従っている」とか「違法性はない」という決め台詞を最初に言ってから釈明を始めれば、流れも変わっていたはずです。公用車の使い方や海外出張の旅費についても、
「ルールに従っている」・「規定の範囲内」ではあるけれど、都民感覚から外れていました、申し訳ございません。これからは改めます。
と素直に言えたのではないでしょうか。
最初の会見から論破する姿勢で臨まずに、順番を入れ替えていれば、ひょっとしたら当初のシナリオ通りに知事の座にとどまれたかもしれない(無駄な選挙を回避できた)のでは、と残念です。

※ 舛添氏の政治資金活用法などを正当化・擁護するものではありません。
  不祥事発覚時の記者会見・対応の仕方で結果が変わる可能性についての考察です。

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