2018年5月6日日曜日

山口達也のジャニーズ事務所契約解除報道を受けて

楽しみにしていた鉄腕DASHも放送されない(もともと13日が次回放映予定)日曜日、どんよりしながら「世界の果てまでイッテQ!」を見ていたら、再び驚きの「ニュース」が。

ジャニーズ事務所が報道機関向けに文書

を始めとして、報道各社がテレビ・Netで報じました。

各社が報じているFAXの文書は以下の通りです。

 この度の山口達也の事件に際し、被害者とそのご家族の方々には多大なご迷惑をお掛け致しました。誠に申し訳ございませんでした。
 またご負担をお掛けしております仕事関係者の皆様や、報道関係者の皆様、さらに報道をご覧になった多くの皆様にもご心配をお掛けしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。
 山口達也の処遇につきましては、5月2日のTOKIOの4人のメンバーの会見において本人からの辞意表明があった旨の説明がございましたが、重ねて6日本日、本人からも直接、弊社に対し強い意思表明がございました。
 それを踏まえ本日、弊社社長とTOKIOリーダー城島茂との協議が行われ、この申し出を受理する決断に至りましたことをご報告申し上げます。
 これにより弊社は、山口達也と契約を解除することとなりますが、事件の社会的な影響や、現在、山口の置かれている状況等に鑑み、彼を育ててきた立場として、社会に責任を果たすために必要な支援を今後も積極的かつ継続的に行って参る所存でございます。
◆経緯について
 弊社では山口達也の処分について、23年間、バンド活動を軸に芸能活動をグループとして行ってきたTOKIOメンバーの意志も尊重すべきとのスタンスを取ってまいりました。メンバーは4月26日の山口の会見によってその詳細を知り、5人での会合を30日に実施いたしましたが、その際に本人からの辞意表明があったこと、結果としてその場で辞意への回答ができなかったことは、話し合いの直後に弊社社長に伝えられておりました。
 弊社と致しましてはTOKIOメンバーの心情に配慮しながらも、社会的影響の大きさから、すみやかに意思決定をすべきとの考えでしたが、本日6日にメンバーの総意として辞表が社長に託され、当人からも別途、社長への直接の意思表明があったことも踏まえ、辞意の受け入れとなりました。
◆契約解除の理由について
 4月26日の会見では、山口が事件への十分な認識と反省をしていないとのご不安を皆様に与える形となってしまいましたが、その後のメンバーとの話し合いの際の「TOKIOを辞めたい」との意思表明は、被害者の方への謝罪の念、引き起こした社会的影響力の大きさを自覚し、責任を取るという本人の強い決意をメンバーがそれぞれに感じており、弊社もそれを確認しております。
 山口は今後、被害者へ誠心誠意、謝罪を重ねることはもちろん、事件の要因となったさまざまな問題を克服すべき状況にあります。一人の人間として再び社会に復帰するためには、本人の強い意志と周囲のサポートが不可欠です。
 そのためには無期限謹慎という曖昧な形ではなく、本人の強い意思でもある辞意を受け入れ、山口が一人の人間として自分と向き合う形をとらせるべきだと決断いたしました。今後も山口をサポートしていく旨は、弊社社長からメンバーの意思を預かるリーダー城島にも伝えられ、今回の選択の最終合意に至りました。
◆今後について
 山口の籍は残りませんが、彼を長年育んできた立場として、彼が健やかな一人の人間としての精神と振る舞いを取り戻し、被害者の方の許しを十分に得た上で、どのような形であれ未来を描けるまで具体的に支援することが弊社の責任と考えます。
 また弊社がTOKIOを大人のグループとして尊重し、意思決定に強く関与させたことについて、さまざまなご批判もいただきましたが、今回の事件での意思決定と責任はすべて弊社にあることは言うまでもありません。
 彼らは会見でも言及した通り「4人のTOKIOが必要とされるのか」という命題を背負い、茨の道を歩むことになります。
 弊社も当然、彼らとそれを分かち合い歩んでいきますが、これまでご理解、ご支援をいただいた皆様におかれましては、彼らの今後の活動へもあたたかいまなざしを注いでいただけましたら幸いです。
 重ね重ね申し上げていることですが、被害者、ならびにご関係者の方々の精神的な負荷がこれ以上大きくなることを防ぐため、報道関係者の皆様には「被害者の方、被害者のご関係者の方、および山口の家族への取材自粛のお願い」をお願い申し上げます。
2018年5月6日
ジャニーズ事務所

今回の決定はジャニーズ事務所にとってはある意味最善の(不都合の無い)選択だと思います。その理由は以下の2点です。

1,クライシス(危機)対応のスタートは、最悪の結果を想定することから始まる

私は、クライアント様からご依頼・ご相談を受けたときには、まず最悪の結果を想定することから始めます。これ以上ないという最悪の結果を想像することで、それを回避するための次善の策、思い切った決断ができると考えてお話しを伺います。
今回の案件で最悪の結果はどういうことだったのでしょうか?色々と考えられますが、その最悪の状況から「より良い結果」を導き出すために、様々なケースを想定して、TOKIOのメンバーもジャニーズ事務所も判断したはずです。先送りすることなくこの週末に結論を出し、この時刻に公表したことは覚悟(と戦略)が感じられます。

2,山口達也さんの間違いだらけの謝罪会見をDELETE

山口達也さんの謝罪会見は、どうみても褒められる会見ではありませんでした。ジャニーズ事務所が敏腕弁護士も付けてサポートしたにもかかわらず、ダメダメの会見でした。
恐らく、ジャニーズ事務所の影響力をもってすれば、記者へのプレッシャーで乗り切れると思っていたのかもしれません。
文春ONLINEでも
TOKIO山口達也の謝罪会見 ジャニーズ幹部との“異常な”やりとり
にあるように、ジャニーズ事務所の各社へのプレッシャーは相当なもののようです。しかし、そうはいきませんでした。

その結果として、山口達也さんのダメダメの会見、それを受けてのTOKIOの会見がマスコミや視聴者・読者の心に響きました。そのギャップの大きさに違和感を感じているファンは多いはずです。3月に事態を知っていながら山口さんにも的確なアドバイスをせず、結果としてTOKIOのメンバーにもNHKの発表後に初めて伝わるという、客観的に見れば事務所の対応ミスです。今後この点についてメディアが追求を始めることは容易に想定できるタイミングでした。
ある意味、過去のミスを無いものにしようとする発表のようにも見えます。

ジャニーズ事務所への風当たりと山口さん、TOKIOの今後を考えると、一番良いタイミングでの発表だったとも考えられますし、逆にあることの発覚を恐れた早い幕引きを狙っての事のようにも見えてしまいます。
明日以降、マスコミ各社・Netではどんな受けとめ方をされた報道になるでしょうか?