2018年1月5日金曜日

福岡空港の「ラーメン滑走路」は、なぜ地元の店舗で固めなかったのだろうか?

ラーメン滑走路Map(ラーメン滑走路ガイドより)
ほぼ毎週利用する福岡空港。とはいっても、ほとんど飛行機に乗るために通過するだけで、たまにお土産を購入するほかは、ANAラウンジ以外の商業施設や飲食店に立ち寄る事はありません。昨年オープンした「ラーメン滑走路」を始めとした3階のレストラン施設に足を踏み入れたことはありませんでした。
しかし昨日、レストランフロアの改装後初めて3階に上がり、ラーメン滑走路を覗いてきました。

まだお正月休みの帰省客でごった返した空港は、2階のフードコートも3階のレストランフロアも人でいっぱい。当然ラーメン滑走路も賑わってはいたのですが、お店毎に行列のでき方が違います。それはある程度仕方がないことですが、一つの傾向があることに気がつきます。

博多ラーメンには行列ができているのに……


一目でわかるのは、地元博多ラーメンのお店に行列が集中しているのです。
たまたまこの日に限って?
売上データなどを知る方法が無いのでデータで示せませんが、多分この傾向はずっと続くと予想します。なぜなら、ラーメン滑走路は空港にあるからです。

このようなラーメン店の集積施設は、横浜ラーメン博物館を皮切りに各地に作られました。福岡であれば、キャナルシティにあるラーメンスタジアムです。地元だけでなく、少し遠方からもラーメンを求めてやってくる観光施設となっています。
しかし、ラーメン滑走路は空港に作られています。私たちの様なせわしないビジネスマンにとっては、空港は単なる通過施設。観光客でも到着時に空港で食事をする人はごく少数(目的地へすぐに移動)ですので、飲食施設のお客さまは基本的にこれから飛行機に乗って旅立つ人。福岡を発つ前に最後にラーメンを一杯と考えれば、福岡・博多のラーメンを食べて帰ろうと思うのが当たり前です。東京の人がこれから帰る東京の煮干しラーメンを、北海道の人が味噌ラーメンをわざわざ食べることはないでしょう。

福岡の人間は好奇心旺盛で「日本初」や「福岡初」というワードに踊らされやすく、新しいお店ができると一気に押し寄せますが、引くのも一気です。ラーメン滑走路のプランが持ち上がったときに、福岡初のラーメン店を誘致して地元メディアの注目を集めようと思ったのかもしれません。その結果、ラーメン滑走路の半分以上が地元以外のラーメン店となってしまいました。

なによりも空港利用者のニーズを考えれば、ラーメン滑走路には福岡や北九州、久留米のラーメン店を揃えるべきだったのではと思います。同じ豚骨ラーメンでも、地域によって、店舗によって、味もサービスも個性的な店が沢山あります。
要請に応じて福岡以外から出店していただいた店舗が、辛い思いをしないことを祈るばかりです。

追記:こんなに使い辛いサイトは久しぶり

このブログを書くために、空港ビルのサイトを開いてラーメン滑走路の詳細を確認しようとしたら驚くほどに使い辛いサイトでビックリしました。ショップ・レストランはテナントなので「知ったこっちゃない」という姿勢がありありです。スマホで「ショップ・レストラン」を開くとPCの画面しかなく、PCで開くと、次々と新しいタブでページが開かれていきます。フロアガイドには、レストランフロアでさえ個店の店舗名が表示されず、飲食施設マークのみ。
空港利用者の利便性を考えると、全体の見直しが望まれます。