2017年12月11日月曜日

東京五輪マスコットの選考方法と今後の展開についての懸念

東京オリンピックのマスコット最終候補3案が発表されました
この3案を見た時に、ポケモン、あるいは妖怪ウォッチのキャラクターのように感じたのは私だけではないようで、net上では同じような感想・意見が飛び交っています。しかし、今回私が気になったのはその個々のマスコットデザインではなく、キャラクターの設定についてです。最終提示されたマスコットの3案は、短文で簡単ではありますがそれぞれに別の性格付け、キャラクター設定がされています。今回の公募の募集要項には、マスコットのプロフィールとして制作意図と特徴それぞれ200字以内で添えて提出となっています。キャラクターの性格設定までは求めていません。
例えば、小説や映画に登場する人物やキャラクターは、作者が最初にかなり時間を掛けて慎重に設定します。どんな生い立ちでどんな性格かなど、細かなディティールを決めてから物語りを書き始めるものです。その上で、映画であればそのキャラクターを表現するのに最適な俳優さんをキャスティングすることになります。

今回、最終的にはこの3案のどれかに決まるのですが、先に登場人物(マスコット)が決まってしまいます。今後本番に向けてアニメを制作したりさまざまな印刷物に展開するにあたり、細かなキャラクターの設定が行われることになるはずです。国内での活動を考えれば、着ぐるみも制作するでしょう。アニメや物語に登場させるような事を考えると、「ドラえもんはどら焼きが大好きでネズミが苦手」、「オバQは犬が苦手」のような人間味のある設定も求められるかもしれません。
一方で、募集要項には全ての開催競技の描写ができること、言葉を出さずに広範な感情のレパートリーを表現できることという項目があります。既に最終審査で残っている案ですが、はたしてこの条件を全てクリアしているのかと、ちょっと疑問も残ります。展開案として示してあったのでしょうか。

小学生の投票で決まることになっていますが、見た目の好き嫌いだけで決まってしまうと、そのキャラクター設定と展開に苦労することになるかもしれません。