2013年7月5日金曜日

カネボウ、美白化粧品の自主回収発表

参院選の公示日の7月4日※、カネボウが美白化粧品の自主回収を発表しました。

お詫びと自主回収についてのお知らせ

美白化粧品の使用によって、肌がまだら状に白くなる被害情報が39件あったということです。うち14件は既に回復し、15件は治療中。使用を止めれば回復するということがわかっているようです。ということは、昨日の発表に至るまで、最初の被害報告(あるいは問い合わせ)からかなりの月日が経過していることが想像できます。

同じような例では、旧茶のしずく石鹸の小麦アレルギー問題を思い出します。詳細は国民生活センターのレポートにありますが、事業者は厚生労働省の報告に基づき購入者に対してDMによる注意喚起はしたものの、一般公表・回収をしなかったために認知が遅れ、そのために症状の悪化や発症を招いています。厚生労働省の連絡から自主回収の公表まで、7ヶ月かかったことが被害を拡大させたと非難されました。

カネボウの 美白化粧品の被害についても、自主回収発表に伴い被害者が増えることは予想されます。会社はこの事実をいつ確認したのか、どのくらいの期間使用したら発症するのかなどが明らかではありませんが、会見では「治療費や補償については誠意を持って対応する」としています。
原料に問題がある可能性が否定できないとなった時点で公表するのが一番ですが、今回の公表・自主回収発表のタイミングが早かったのかそれとも遅かったのかは、これからの経緯と報道をみないとわかりません。現状では被害者から「逃げる」姿勢は見られないので、被害者との間で必要以上に感情的に向き合うようなことは無さそうです(とは言っても、肌は女性の命。顔がまだら状になったりしたら、感情的にならないはずもないですが)。旧カネボウの粉飾決算で会社の解体、化粧品部門は花王の傘下に入って立て直しを進めていた矢先のこと。よもや同じ過ち(嘘をつく、逃げる)は繰り返さないと思います。
これからは、カネボウだけでなく、花王グループとして事態の収拾にあたることになるのでしょう。意外とマスコミで取り上げられることは無いまま、静かに収束するような気もします。 

自主回収や治療・補償 費用に数十億円の費用が発生するばかりでなく、ブランドへの信用・信頼も揺らぎかねません。さらには他のメーカーの美白化粧品についても、同様の問い合わせや不安が広がる可能性もあります。他のメーカーでも問い合わせへの準備が必要でしょう。
もちろん、福岡にも多い化粧品や健康食品の通販各社にとっては他人事では無いはずです。

それにしても、問い合わせ電話(フリーダイヤル)の受付時間は、当面の間は24時間受付とするべきではないでしょうか。

※悪いニュースを公表する際に、相対的な扱いを小さくするために大きなニュースがある日や休日に合わせる戦術を採ることがあります。今回の発表のタイミングが、そのために遅らせたり早めたりしたのではない事を信じたいものです。

とうとう親会社の株価にまで影響が出てしまいました。
親会社”花王”の株価を下げてしまったのは

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