2018年10月4日木曜日

立て続けに襲来する大型台風で、ハウスメーカーのマーケティングは方向転換、差別化の絶好のタイミング

今年は、毎週のように台風がやって来ます。先週末の24号、その前には21号が日本全国に大きな被害をもたらしました。そして再び、今週末にも25号が日本海側を日本に沿うように通過する予想です。

育児のポータルサイト【こそだて】では、毎年「災害への備え」についてアンケートを実施しています。日頃から意識する自然災害について、東日本大震災前年の2010年、直後の2012年、そして今年を抜き出すと以下の様になります。

●日頃から何か自然災害を意識していますか?  (2012  2010)
1位 地震のことが気がかり……………………82.4% (90.9% 75.3%)        
2位 台風が気がかり……………………………18.6% (20.4% 23.4%)        
3位 特に何も意識していない…………………14.7% ( 6.7% 19.0%)        
4位 水害が気がかり……………………………13.7% (10.9% 10.3%)        
5位 津波が気がかり……………………………11.7% (13.2%   -  )        
6位 大雪が気がかり…………………………… 9.4% (  -     -  )        
7位 火山が気がかり…………………………… 2.3% ( 4.3%  2.4%)        
8位 雪崩・山崩れが気がかり………………… 1.3% ( 2.1%  2.4%)        
  その他……………………………………… 1.0% ( 1.3%  1.2%)
※複数選択

一貫して地震に対する意識は高いものの、東日本大震災後に大きく高まり、その後は少しずつ下降しています。逆に「特に何も意識していない」は、2012年には6.7%にまで減少していたのに、今年は震災前の19.0%ほどではないにしても14.7%にまで戻しています。
台風は一貫して地震に次ぐ感心事ではありますが、これも徐々に関心が薄らいでいるようです。
今年はこれだけ台風が多く発生・襲来し大きな被害をもたらすと、来年のアンケート結果には変化が出るのではと思っています。

「住宅の強さ」の中身とは?


阪神淡路大震災、東日本大震災を経験し、ハウスメーカー各社は地震に強い家、震度7にも絶える家を売りにプロモーションをしてきました。今では大手ハウスメーカーの家は地震に強いのは当たり前となっています。しかし、この数年の自然災害による住宅被害、特に新築物件に於いては地震での倒壊よりも水害や突風・強風による被害の方が多いように見られます。
大規模な洪水が発生すると、水位が上がれば低地の家はその被害から逃れることはできません。1999年、福岡市の洪水の際には実家周辺も一面30cmほど冠水しました。実家は道路面から50cmほど盛り土をした土地に建っていたので被害はありませんでしたが、隣は床下浸水していました。2015年の鬼怒川堤防決壊、大規模水害の際には、他の家が次々に濁流に流される中、それに耐えた白い家が話題になりました。この白い家は流失は免れましたが、当然のことながら浸水被害は被りました。
また、あまり報道されませんが、強風(あるいは突風・竜巻)による住宅被害も多く発生しています。2012年にはつくば市で発生した竜巻で、ほぼ新築の住宅が基礎ごと持ち上げられてひっくり返り、一人が亡くなる惨事も起きています。竜巻や強風では、窓ガラスが割れてそこから中に風が入り込み、屋根ごと吹き飛ばすという被害もよく発生します。

「家が強い」と言っても、「強い」の対象は様々です。「地震」に強い、「風」に強い、「火災」に強い、「水」に強い、あるいは「泥棒」に強いなど。

ソフトが伴う提案がポイント


地震に強いは、日本ではもはやデフォルトの性能となっています。地震にも横風にも強い基礎と構造があるという前提に立てば、これからマーケティング的に強調するべきは水や風に強い家と言うことになるでしょう。

浸水を最小限に抑える作り(止水機能や密閉性)、浸水しても被害が及ばない収納庫や構造などのハードの提案だけでなく、ハザードマップを元にもしもの水害で孤立する事までを考慮した設計提案など、ソフトでの差別化も有効です。
風に強い家は、防犯ガラスを全面に採用することで、ガラス破損による怪我も防ぐ事ができ、開口部を作らない事で屋根を飛ばす被害も抑えることができます。

ハウスメーカーはすぐにでも広告プロモーションの内容を変更して、住宅検討中の潜在顧客にアピールする絶好のタイミングだと思います。