その夜、最初にニュースを見た時には、火元は飲食店ではないかと報じられていました。 跡形もなく吹き飛んでいたとはいえ、不動産仲介の事務所に爆発炎上するようなものは考えづらく、調理場で火を使う飲食店が火元と考えるのが普通です。しかし、翌日の現場検証で不動産仲介会社apamanショップの現場跡から大量のスプレー缶見つかったことから、火元が特定されました。当日、apamanショップで120本もの消臭スプレーの廃棄処理を室内で行ったことで可燃性ガスが充満、その後湯沸かし器に点火したことで爆発に至ったと言うことがわかりました。
18日、apamanショップの運営会社である「アパマンショップリーシング北海道」の佐藤大生(たいき)社長が記者会見し、謝罪しました。この会見で明らかになったことは業務用の消臭スプレーheyash(ヘヤシュ)120本を廃棄処分しようとし、上記の通り爆発に至った事、消臭サービスはお客様のオーダーに応じる形で1回(1本)1万円程度で実施していたということなどです。どうして120本も在庫があったのか、それを何故この時期一度に処分しなければならなかったのかの疑問は残ったままですが、これから明らかになるでしょう。
被害者への直接訪問謝罪は?
社長が記者会見をしたことで、報道は会見の様子、消臭スプレー120本の在庫や処分の理由について様々に話題にしています。しかし、目を向けないとならないのは被害者への対応です。
今回の爆発・炎上事故では40名以上の負傷者と20数棟の建物被害、20台以上の自動車被害が既に明らかになっています。しかし、まだ報道されていない被害もあるはずです。
「アパマンショップリーシング北海道」は、社長が記者会見する以前(すくなくとも同時)に、全社を上げて被害状況の把握と謝罪にまわるべきです。被害者は、社長の会見を見ると「私の所にはまだお詫びにも来ていない、この被害はどう補償してくれるの!?」と怒りがこみ上げてくることでしょう。記者会見でも、具体的な窓口の設置や補償について語られたという報道は見られません(今回、記者会見を通しで見ていないので見落としが有るかもしれませんが)。
今回の事故は、派手な爆発炎上事故であった事、火元が想定外だったことなどで大きく報道され、一般の人の関心も高いのですが、それよりも現実に直接の被害者が存在します。会社は、原因も明らかになった以上は被害者に対する対応が何よりも重要です。報道はスプレー缶の何故を問うよりも、被害者への対応を求めて欲しいものです。