2017年5月21日日曜日

「日本人でよかった」 ポスターから考えるもう一つのリスク

「私、日本人でよかった」ポスター
ネットの画面からキャプチャーしました
今月、ネット上で神社本庁のポスター「私 日本人でよかった。」が話題になりました(写真は神社本庁のサイトにもなかったので、ネットの画面からキャプチャーを取りました。問題がありましたらご連絡ください。削除します)。

今回話題になったのは、「日本人でよかった」というポスターなのに、そこに登場しているモデルの女性が、実は日本人ではなかったことが指摘されてのことです。
かつて、ポスターや印刷物に使う写真は全てオリジナルで撮影していたので、このような問題も起こりませんでした。その後レンタル写真が登場しましたが、その写真の管理は厳重で、1点毎に何に使用されたかを記録し、レンタルする際にも競合や使用されたメディアなどもリストでチェックできました。あくまでも購入ではなくレンタルなので、いわば芸能事務所の所属タレントのように、1点1点を丁寧にマネジメントしていたものです。

ところが最近は、ストックフォトをネットからダウンロードで購入することができるようになりました。ダウンロードはコピーの購入ですから、同じ写真を多くの人が利用する可能性があります。利用規程に従えば自由に使用することができ、ダウンロードされた写真は、誰がどんなことに使っているかはわかりません。
「日本人でよかった」のポスターに使用された写真(モデルさん)も、他でもいろいろと使われていたようです。

頻繁に起こっている「被り」


今回のように、モデルの国籍が問題になるというのはある意味特殊なケースですが、 もっと頻繁に起こっているのは、同じ写真の「被り」によるイメージダウンです。
良くあるのが、ヘッドセットをした同じモデルさんの写真を、通販サイトで使用している例。大手自動車保険や損害保険の場合は、CMと連動して契約タレントさんやモデルさんでオリジナルの写真を使用していますが、中小のECサイトなどでは、ストックフォトから購入(あるいは最悪の場合はコピーによる無断使用)しているケースも少なくありません。
もう一つは、バナーに使用する写真。求人や人材募集広告に使う写真のモデルさんも、多くの被りが指摘されています。競合するサイトや、不適切なサイトで同じ写真(モデル)が使われていることも、ネットでは良く指摘されています。

ビジネスシーンやモデルさんの顔写真などをバナーや広告に使用する際には、画像検索で他でどのようなサイトや広告に使用されているか、事前にチェックされることをオススメします。

※当社で運営している育児のポータルサイト【こそだて】も、素材写真やストックフォトを購入して使用していますが、時々同じ写真を使用している育児関連サイトや商品チラシを見つけることがあります(mikuの記事は基本的に毎回撮影しているのでそんなことは滅多に無いのですが)。しかし、サイト自体は中立ですしどこかと競合するようなものでもなく、また写真が赤ちゃんでもあり特に問題になるようなことは今の所無さそうです。

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