その中で一つ、小さいながらも注目すべきニュースに出会いました。苫小牧民報社の記事で、「車内でおむつ替えOK えにわっこ応援タクシー発車」という北海道恵庭市の取組です。記事によりますと、
子育て家庭にタクシーを気軽に利用してもらおうと、車内でのおむつ替えなどに快く応じる。自治体とタクシー事業者が協力する道内初のケースと言い、原田裕市長は「子育て世代を応援したい」と強調している。中略
応援の内容は▽乳幼児連れの外出サポート▽塾などへの送迎(小学生以上)▽車内でのおむつ替え▽車内で絵本や折り紙などの貸し出し▽運転中の優しい声掛け―などソフト事業で、運賃は通常通りで特別な費用は掛からない。とのことです。
恥ずかしながら、恵庭市が何処にあるのか全く知らなかったので、早速調べました。札幌と苫小牧の中間。新千歳空港と札幌の間に位置する市でした。福岡で言えば春日市のような位置づけなのでしょう。
自治体とタクシー業界が手を組む子育て支援
道内初という表記が気になったので、このような行政とタクシー業界との取組が他には無いかと調べたら、山形県村山市で、「村山市ファミリーサポートタクシー利用助成事業」というのを見つけました。
市が指定するタクシー事業者がファミリーサポートタクシーを運行し、条件を満たした利用者にはその利用料の一部を助成するというものです。
介護・福祉のタクシー利用への助成は多くの自治体で既に実施していますが、子育てのサポートはなかなか見つけられませんでした。しかし、このような取組は増えているのかもしれません。
一方、タクシー業界では、子育てや介護を支援する取組が広がっています。
全国組織では、一般社団法人子育てタクシー協会に加盟したタクシー会社が運行する「子育てタクシー」。続いて第一タクシーグループの「ママサポートタクシー」。
東京では京王自動車が「はぴママサポートタクシー」を運行していますし、福岡市では大稲自動車が「プレママタクシー」「こどもタクシー」を運行しています。
他にも、ローカルなタクシー事業者が独自のサービスを展開しています。
最近は、各自治体で子育て支援策をさまざまに導入し、いろいろと新しい取組がなされています。その結果として、若い家族が移り住んで人口減少に歯止めがかかったという例も出てきました。
恵庭市や村山市のように、行政が(タクシー業界など)民間の取組を支援し、行政サービスの一部に取り込んでしまうのも一つの方法だと思われます。
しかし、自治体にしてもタクシー業界にしても、このような取組が広く認知されていない(あるいはあえてしていない)のも実情のようです。
私はビジネスで利用するタクシーも、このような取組をしている会社のタクシーを指名・利用しようと思ってしまいました。こういう取組もreputasion向上に繋がるはずです。
9月5日追記
日本交通やつばめタクシーグループ、静岡の静鉄タクシーなどでは、出産を控えた妊婦さんが登録する「陣痛タクシー」を運行しています。kmグループは「マタニティ・マイタクシー」、上記大稲タクシーは「プレママタクシー」という名称で同様のサービスを提供しています。
陣痛が始まった妊婦さんが乗車拒否されることは多いようです。
このようなサービスも徐々に広がっています。
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