2013年10月25日金曜日

阪急阪神ホテルズ 出崎社長遅すぎる会見 偽装を否定し誤表示と強調


10月22日に公表して、謝罪会見をした阪急阪神ホテルズ。この日の会見は、営業企画部長と総務人事部長が謝罪と説明を行いました。それから2日後の24日、出崎社長が改めて謝罪会見を行いました。

6月の他社ホテルの不祥事の後だし、22日の会見は(形上は)自主的な発表だから社長が出るほどでもないと高をくくっていたのかも知れません。 しかし、マスコミやお客様の反応に驚いて、改めて社長が謝罪しなければならないという判断(あるいは親会社の阪急グループや株主からの要求)に至ったのでしょうか。なんともお粗末な、よくある2段構えの会見となってしまいました。

このような謝罪会見を2回実施する、しかも2度目に社長(あるいは会長)が出てくる会見は、取材するマスコミにとっても報道を受け取る生活者にとっても印象が良いはずがありません。2度目に社長が出てきたことで 、事態が大きく変わるような発表があればまだしも、です。

2度目に社長が登場しての謝罪会見を見て、
「どうして最初から社長が出てこなかったんだ?」
と誰もが思うでしょう。

取材する側も、最初の会見から2日経ち、各社様々な周辺取材をし独自の報道をした後です。既に多くの取材を重ねて事実確認も状況確認も、消費者の反応も掴んでいます。そこに社長の会見ですから、「新たな何か」を期待して会見に臨んでいます。しかし、発表された内容は、22日から24日午前9時までのお客様からの返金要請に 513件、1022万円分応じたことと、社内での処分内容に留まりました。

10月7日消費者庁への届け出をし、そこから十分すぎるほどの時間を取っての謝罪会見でありながら社長は姿を見せず、2日後に再会見。これでは社長は逃げている、現場に責任を押しつけているとみられてしまいます。どんなに言い訳をしても「会社ぐるみでやってたことでしょう?」とますます思われてしまいます。この会見が、阪急阪神ホテルズという名門ブランドを大きく毀損したと言わざるを得ません。

時間経過と発表・会見の様子を見ていると、先のカネボウ化粧品の美白化粧品自主回収とも重なってしまいます。
こんどは阪急阪神ホールディングスがなんらかの対応と発表に迫られるのでしょうか?

※原稿を書き始めたときには、FNNnewsCH のYouTube動画が貼り付けられたのですが、書き終わって公開したときには、公開用のタグが削除されていました。記者会見はFNNnewsCH で見ることができますが、しばらくすると削除されるでしょう。


10月28日追記

出崎弘社長は大阪市内で記者会見し「責任の重さを鑑みて11月1日付で辞任する」と表明しました。この記者会見でも、メニューの不適切標記に関しての言い訳が再び延々と繰り広げられました。どうして最初の謝罪会見(十分な準備期間があったにも関わらず)で、もっと整理した説明ができなかったのでしょうか?
3度にわたって繰り返された情けない謝罪会見。阪急阪神グループに、広報のプロはいなかったのでしょうか?最初の会見を適切に仕切れていれば、こんなことにはなっていなかったかもしれません。内向きな経営判断が招いた結果と言えるでしょう。
後任は29日の取締役会で選任するということです。

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