2018年8月29日水曜日

自動運転と併行して、信号機のAI制御の導入を


自動車メーカーやIT企業による自動運転車の開発競争が佳境に入ってきました。evシフトも加速し、環境に優しい車、安全な車の普及も進むのでしょう。
とはいえ、evが普及するには充電設備の設置が同時に進まないとならないのですが、こちらはそう簡単ではありません。内燃機関の自動車は、燃料を補給するのにさほど時間はかかりませんが、evの場合は充電に短くても数十分の時間がかかります。1台の給電器で単位時間に給電できる車の数は、内燃機関の自動車の数分の1~十数分の1になってしまいます。それだけ多くの給電設備を備える必要がありますが、これがそう簡単ではありません。 日本では燃料でも走るPHEVが暫くは主流になるのではないでしょうか。

自動運転の実用化目標を2020年に置いた各企業の取り組みは報道でも伝わってきます。しかし、個人的には渋滞の解消やスムーズなトラフィック環境のために、信号機のAI化を進めて欲しいものです。今の信号システムは、基本は決められた間隔でその交差点の信号が同期して変わる仕組みです。
この単純な仕組みにセンサーとAIを導入して交差点の信号の間隔を最適化することで,都心の渋滞の解消は進むはずです。交通量の少ない郊外だと、センサーが車を関知しAIが判断して信号を変える様にすれば、交差する道路に車がいないのにじっと信号が変わるのを待つような無駄な停車もしなくてよくなります。
最も単純で効果的な例は、工事のために信号を設置して片側交互通行にしているところなどです。田舎道での工事現場だと、全く対向車がこないのに2分くらい信号が変わるのをただ待つだけということがよくあります。基本は両側赤信号にしておいて、車が停まったらそちらを青にして通すくらいのことは簡単です。それなりの交通量でも、どちらかの車の量が多いのが普通ですので、上下の通行時間を非対称にすることでよりスムーズになります。

信号のIT化により物流の効率化と燃費の向上、排気ガスの減少などによる経済効果、温室ガス削減効果など誰か計算できないでしょうか?自動運転車の普及が進めば、信号機は自動車とも通信をするターミナル的存在になるのかもしれません。信号機のハイテク化は歩行者の安全にも繋がるのではないでしょうか。
国土交通省や警察庁主導で、信号機のIT化を是非とも進めて欲しいものです。それとも、既に検討されているのでしょうか?


追記

一旦アップした後にこちらの2つの記事を見つけました。

「AI信号機」導入で交通渋滞を大幅緩和 - 米ピッツバーグの実験
AIを信号機に活用する実験が始まっている!渋滞しない未来は手に入るのか?

 都市の規模や条件は違うでしょうが、いずれもピッツバーグでの実験を伝える記事で、上の記事によると、
自動車による移動時間が最大で25%短縮され、アイドリング時間も40%以上減少、さらに二酸化炭素排出量も推定2割ほど削減といった結果が得られた
とあります。下の記事では、日本でも電気通信大学が研究を始めているとあります。近い将来、信号待ちによるイライラが軽減される日が来るのかもしれません。