2018年8月16日木曜日

小さな子どもとその家族の事を考えれば、サマータイムの導入は絶対にありえない


サーカスのMr.サマータイム、40年前ほど前大ヒットしました。この曲を聴くと、何だか気持ちがウキウキしたものです。そのMr.サマータイムが再び2018年版として公開されました。やっぱり良いですねえ。

ところがここにきて暗い気持ちになるサマータイムの話題が持ち上がっています。2020年の東京オリンピックに向けて導入が検討されているサマータイムの事です。
サマータイム導入の目的は、暑い時間帯の競技を避けることだといいます。暑い時間帯の競技を避けるのであれば、競技時間を変えれば良いだけの話です。オリンピック期間中は公共交通機関に特別ダイヤを組むよう要請することで対応可能でしょう。西鉄だって、大晦日には太宰府天満宮への初詣に対応して、夜通し電車を運行しているのですから。
また、通勤時間のピークと選手・観客の移動時間とが重なって混乱するからというのであれば、企業に対して業務開始時刻をずらす要請をする、あるいは夏休みをオリンピック期間中にするなどの方法も考えられます。少なくとも、影響は首都圏・東京圏に限定されます。

戦後復興期の前回であれば、明るい未来のために日本国民が一丸となってオリンピック成功に協力するという気運はあったでしょう。しかし多様な価値観と生活スタイルに細分化された2020年の日本において、オリンピックのために全国民の生活時間をずらすということはとうてい容認できない人たちも出てくるでしょう。

 乳幼児の体内時間は簡単には対応できない


今、働き方改革や子育て支援を盛んに口にする政府与党ですが、サマータイムの導入によって最も影響を受けるのは、小さな子どもと子育てをしながら働いている家庭だということに思いが至っていません。

乳幼児の生活リズムは、サマータイムになったからといって変わる訳ではありません。寝る時間や起きる時間、食事の時間など急に変えられるはずがありません。朝いきなり起こされても暫くは寝ぼけたままで着替えも支度もできず、ぐずる姿が容易に想像できます。生活リズムの変化に対応できず、ストレスや体調を崩す子もたくさん出そうです(私は医者ではないので断定はできませんが)。
子どもの生活リズムを作るのは、親にとっては大変な苦労を共にします。折角作った生活リズムを崩されるのですから、子育て中の家族にとっては大変な迷惑です。当然、保育の現場も大混乱することでしょう。

親子で作る生活リズム(miku41号)

こんな事を続けていて、子どもを安心して産み、育てられる日本が実現するとは思えません。 社会全体で子育てをする国とはほど遠い、目先の事しか考えない現政府の姿勢がここでも見えてしまいます。

保育園問題と同様に、子育て家族はサマータイムに無関心であってはなりません。サーカスのMr.サマータイム、今改めてその歌詞を見直すと随分意味深ですね。
(Mr.)サマータイム、気まぐれから何もかも無くした私……
誰が何もかも無くすのでしょうか?

日本全体でウキウキする2020年の夏が迎えられますように。