「りそな銀行 中目黒支店」で Twitter検索した結果 |
「6月8日(月)、特定のお客さまが中目黒支店にご来店された情報が、Twitter上に漏洩していたことが判明いたしました」と。
報道によれば、人気アイドルグループのひとりが、りそな銀行中目黒支店に来店したことを、そこに派遣されていた派遣スタッフが家族に話し、その家族がTwitterに書き込んだということです。その後、もう一人の大物芸能人の名前もあがり、芸能界全体でも大きな騒ぎとなっているようです。口座を解約する芸能人も出ていると、一部のメディアでは報じています。
サービス業に従事していると、しばしば人気タレントやスポーツ選手、政治家などの有名人にサービスしたり接する機会があるものです。旅客機や新幹線、有名レストランなどでは、お客としてたまたま遭遇することも少なくありません。そして、遭遇した人はその有名人の名前を挙げて(時には写真と共に)、SNSに書き込むことも少なくありません。特定の有名人の目撃情報をTwitter上で追っていくと、どのような行動をとっているか、今どの辺りにいるのかさえもわかってしまいます。映画「ST」では、Twitterの目撃情報を検索して、捜査に活用する場面もありました。
噂話が好きな人や言いたがりな人は多いものです。
昔で言えば「人の口に戸は立てられない」というところでしょうか。
お客さまの情報を口外しないのは信用を得る絶対条件
先週発表された直木賞・芥川賞。ピースの又吉さんが芥川賞を受賞したことで話題になっていますが、この両賞の選考・発表の場となっているのは築地の料亭「新喜楽」であることは有名です。どうして「新喜楽」なのかは、その信用によるところ。ここでの話しは一切外に漏れないと言われています。政治家がよく利用する料亭などでは、ここでどんな話しがされたというのはもちろん、誰が来た(同席した)ということも大事な情報であり、知られてはならない情報であることも多いのです。
レストランやバーなどの飲食施設、ホテルや料亭などプライベートな空間を提供するサービスでは、有名人や知人のご利用情報(来店の有無や日時、オーダー内容など)は、重要な個人情報です。しかし、プロ意識の薄い腰掛けアルバイトや派遣スタッフだと「ネタ」としてブログやSNSに軽い気持ちで書いてしまいがちです。テレビや雑誌で、○○○さんが常連だとか来店して食べたとかやっているからかもしれません。しかし、本当に常連で(お店もお客さまもお互いに)大切に思っている関係であれば、メディアにそのような登場はしないはずです。何も考えず一時的に話題・注目を集めることを優先てメディアに登場したがために、大事なお客さまと信用を無くしているかもしれません。
経営者やベテランのスタッフは十分認識していても、新しいスタッフを迎えるときには、お客さまの情報を外に漏らさないことを徹底しなければなりません。その際には、家族や恋人であっても同様だということを強く念押しする必要があります。書面で確認することも必要でしょう。
冒頭のりそな銀行の例でも、派遣スタッフもTwitterに書き込んだその家族もまさかこんなことになるとは思ってもいなかったでしょう。それ以上にりそな銀行は、顧客からの信頼を大きく毀損してしまいましたが、その責任はりそな銀行にあると言わざるを得ません。
法律で守秘義務を課せられている職業も少なくありません。法律や医療に関わる職業はもちろん、いわゆるコンサルタントも守秘義務を負います。業務上知り得た情報のみならず、コンサルタント契約を結んでいることすら開示できないことがほとんどです。企業の機密情報に接するBtoB企業も、取引先企業を開示できることはあまりありません。逆にいえば、WEBサイトの取引先に有名企業がこれ見よがしに並んでいる時には、ちょっと疑って見た方が良いかもしれません。
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