歴史のある企業や古い業態の業種だと、昔ながらの仕事の進め方から変わっていなかったり「なあなあ」の関係が続いていたりするものです。そして、社会の目は厳しくなっているのに「業界の常識」が世間の常識と疑わずに不適切な行為を続けてしまいます。やがて悪い評判が立ち、お客さまや取引先は離れ、あげくに内部告発などで通報されることにもなります。
仕事柄、契約書や秘密保持契約書(Non-disclosure agreement:NDA)などを多く締結します。最近は個人情報の取り扱いを始めとして、情報の取り扱いには社会全体に非常に慎重です。個人情報漏洩が世間を騒がせる事案も多く、ハードメーカーやセキュリティ関連業界が盛んにセミナーやメディアで不安を煽り営業攻勢をかけていることも有り、コンピュータシステムのセキュリティについては関心が高まっています。しかし、紙になった情報については意外と意識の外にある様な企業も多く見受けられます。
情報の取り扱いについても同様に、「要らなくなった書類は破いてゴミ箱に捨てればいい」程度にしか考えていない所もまだまだ多いようです。
「機密情報を廃棄」のプレッシャー
大企業であっても会議の資料は必ず出席者の人数分プリントアウトをし、配布しているところは普通にあるでしょう。中には非常に重要な情報や機密性の高い情報も含まれているかもしれません。しかし、配布された資料のその後の取り扱いについてどれくらい関心をもっているでしょうか。
NDAを結んだクライアント様との間では、重要な情報や機密情報も開示され、資料として預かることも少なくありません。クライアント様の決算書や財務データ、事業計画や商品プランなどの他にも、従業員に対して行ったアンケート(当社限で会社や上司に対する不満、不安や要望などを尋ねたものなど)や給与データなど、中にはクライアント様へも渡すことができない情報もあります。通常、契約書やNDAには「委託業務終了後、又は相手方より返還若しくは廃棄の請求がある場合には、速やかに機密情報を返還若しくは廃棄するものとし、その後一切の機密情報を保持しないものとする」旨の文言が入っています。
実は、これは結構なプレッシャーのある条項です。
一切を返却して欲しいと言われれば話は簡単なのですが、ほとんどは何もありません。しかし、契約書を交わしている以上は、最低でも機密情報が漏洩するような要因を残すべきではありません。クライアント様から預かった情報をどう処分したら良いか。 シュレッダーで細かく粉砕する手もありますが、置いていない企業や拠点もありますし、あっても結構な労力を要します。来年からはマイナンバーの扱いも始まります。
一切を返却して欲しいと言われれば話は簡単なのですが、ほとんどは何もありません。しかし、契約書を交わしている以上は、最低でも機密情報が漏洩するような要因を残すべきではありません。クライアント様から預かった情報をどう処分したら良いか。 シュレッダーで細かく粉砕する手もありますが、置いていない企業や拠点もありますし、あっても結構な労力を要します。来年からはマイナンバーの扱いも始まります。
機密文書リサイクルサービスを利用
そこで、当社ではヤマトの「機密文書リサイクルサービス」を利用しています。段ボール1箱分の書類の処理費用が1847円。
専用の段ボール箱に入れられるだけ入れて、隙間には古い名刺なんかも入れてしまいます。今は名刺も個人情報として扱われ、新規取引を始める際の個人情報の取り扱い状況確認で、名刺の保管法の項目まであります。捨てるに捨てられないまま保管している名刺などもあるのではないでしょうか。この際ですから、そんな名刺も一緒に処分です。新しい名刺も最近はクラウドで管理するので、すぐに処分しても問題ない時代です。持っていることの方がリスクになる時代、持たなくて良い物は早めに処分するのが吉です。
段ボールが一杯になったら集荷のお願いをします。蓋を閉じて密封シールを貼り割り印のスタンプを押したらあとは集荷を待つだけです。後日溶解完了証明書も発行されます。
そういえば、リクルートでは大量に紙ゴミが発生し、重要書類も単なるメモも訳わかんないような状態でした。総務が一計を案じ、ある日より紙ゴミ回収ボックスが設置され、まとめて溶解処理してトイレットペーパーにリサイクルされるようになりました。もう20年以上前からこういうことをやっていたのですね。そんな大規模な企業サイクルでなくても、段ボール1箱から依頼できる良い時代になりました。
別にヤマトさんから依頼されているわけでもなんでもありませんが、重要書類の処分に悩んでいる企業さんでは検討に値するサービスだと思います。