2016年4月19日火曜日

避難所の登録サイトを、国か県が早急に立ち上げを

報道では熊本地震の状況を刻々と伝えています。14日の地震発生からすでに5日目となり、被災地のへの支援物資も全国から続々と運ばれているようです。
しかし、避難所まで十分な支援物資が届いていないだけでなく、病院や介護老人施設、公園や学校など指定避難場所じゃないところに支援物資は支給されていません。そのような指定以外の所に多くの人が非難しているのも現実です。そこはSNSで個別に救援を呼びかけたりしています。
一方、県の集積所には大量の支援物資が集まっているのに、その物資を振り分けることができないと言っています。その理由は道路の寸断や人やトラックの不足とともに、情報不足。どこにどれだけの人が非難しているかが掴めないというのです。

すぐに登録サイトの立ち上げを


今、指定避難所以外は、場所も人数も把握できていません。すぐに県か国レベルで、スマホベースの避難所の登録サイトを立ち上げるべきです。

・避難所の住所(だいたいの場所)
・避難所のリーダー(あるいは登録者)の名前
・非難している人の数
・不足している物

を登録できて一覧にするサイトくらいはあっという間に立ち上げられます。
スマホのサイトなら、避難所ですぐに登録可能でしょう。

サイトの立ち上げだけなら、民間でも個人のIT技術者でも簡単にできます。しかし、そこで集約された情報を活用して現場に指示をする(支援物資をどこにどれだけ振り分けるか)ことはできません。
災害対策本部で活用される情報としなければ意味がありません。
国あるいは県レベルですぐに立ち上げてください。
現実には県にその余裕は無いでしょうから、首相官邸主導ですぐ実行に移して欲しいものです。

2016年4月15日金曜日

東京都は5年で保育収容定員を5万人増やしたのに、待機児童が減らないのは?

今年になってにわかに注目を集める、保育園と待機児童問題。
一部のメディアやネットでは、実態の数字が提示されることなく話題性とイメージ先行で盛り上がってしまっています。そんなタイミングで、HOME'Sさんが東京23区を偏差値で比較し、「子育てしやすい街ランキング」を発表しました。このような記事をと思っていたら先を越されてしまいました。ただ、偏差値による比較で解り辛いので、ここでは東京都全体を俯瞰して、人口動態・女性の有職率などのデータと重ねながら課題を確認してみたいと思います。

施設・定員数ともに5年で約25%増加


東京都はこの5年で認可保育所は444施設、定員は43,167人も増やしています。また、東京都独自の取組として、認可保育所に準じる認証保育所の設置を進めています。認証保育所も5年で191施設、定員で6605人増加しています。合計すると、5年で約5万人も収容人数が増えています
東京都発表 保育サービス利用児童数の状況より
一方、東京都の出生数はどのくらい増えているかと見てみると、2011・12年が東日本大震災・福島第一原発事故の影響で落ち込んでいますが、これ以外ではだいたい一貫して右肩上がりに増えています。しかし、この5年で増えた年間出生数はせいぜい3,000人といったところです。
この5年で出生数の増加は3,000人程度なのに対し、保育所の収容人数は5万人も増えています。一方、この間の待機児童数はだいたい8000人前後で、それほど大きく変わっていません。内訳では、待機児童の約半数は1歳児。育休がとりやすくなり、育休明けに職場復帰を考えていた人が多いのでしょうか、保育希望数と受け入れ側のギャップ生じています。

東京都発表 保育所等利用待機児童の状況より
待機児童の数え方は区市町村ごとに基準が違っているので(多くはカウントしないいわゆる隠れ待機児童、世田谷区は隠れ待機児童もカウントしているので、飛び抜けて多く見える)、実際にはこの数倍とも言われています。
出生数の増加スピードを遥かに超える勢いで保育所を整備しているのに待機児童が減っていないのは、子どもの数が急に増えたのではなく、働く(働かざるをえない)母親がこれまでにない勢いで現れたことになります。

働く母親が急増


東京都の未就学児の数はおおよそ60万人。東京都の女性(15歳~64歳)の有業率は、2001年の49.9%から2013年は52.2%に上昇しています。 2012年の25歳~44歳の育児中の女性(子どもが未就学)の有業率は50%でした。近年、M字カーブの谷が浅くなっています。

総務省統計局ホームページより












総務省統計局ホームページより
東京都のデータではありませんが、 「妻の年齢階級別有業率(夫婦と子供のいる世帯)」の2007年と2012年の変化を見ると、6%前後有業率が上がっています。仮に東京都でも2010年から2015年で同様に6%有業率が上昇しているとすると、60万人の子どもの6%、3万6千人が保育所への新たな入所希望者ということになります。しかし、この5年間で5万人分保育収容人数を増やしているので、本来なら十分に足りるはずなのですが、それでも足りていません。待機児童数まで加えると約6万人以上の保育所入園希望が増えた事になりまので、有業率が10%以上上がっています。もともと東京都は女性の有業率が低かったので、それだけ男性だけの収入では子育てが厳しい状況になってきたことの現れともいえるでしょう。

ユニセフの「イノチェンティ レポートカード 13」が示唆するのは


ユニセフが4月14日に発表した『イノチェンティ レポートカード13  子どもたちのための公平性:先進諸国における子どもたちの幸福度の格差に関する順位表』では、日本は所得格差で41カ国中下から8位(格差が大きい)という結果です。高齢者の年金を支えるはずの若い世代の職業が安定しない、所得が低いことによって、様々な歪みが現れているのかもしれません。

待機児童問題の裏には、もっと本質的な問題が隠れていることに目を向けなければなりません。

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2016年4月13日水曜日

保育園の建設反対は何故起こるのか?市川市の事例で考える

「保育園落ちた、日本死ね」のブログから注目を集めた待機児童問題。
待機児童解消に向けて、政府・自治体が腐心している所に、今度は市川氏で今年4月開園予定だった保育園が、周辺住民の反対にあい中止に追い込まれたというニュースが流れました。このタイミングですから全国から抗議の電話やメールが市川市へ多数寄せられ、4月12日に市が説明会見を行いました。
そもそも市川市は平成27年4月の待機児童数は373人で、全国の市区町村で待機児童数は第9位の市です。
厚生労働省3月28日発表releaseより、ワースト15

今回開園できなかった保育園は、100名を超える園児を収容できるはずでした。当然、この4月から入園を予定していた家族もそれだけいたはずです。開園できていれば、待機児童は(昨年とベースが増えていなければ)3割近く減っていたのです。
そんな、入園予定の家族からも行政からも期待されていた保育園が開園できなかったのですから、「何故?」という声が上がるのは当然です。ところが、市川市だけでなく全国でも近隣住民との折り合いが付かず、昨年10カ所ほどの保育園が開園の延期や中止に追い込まれたということです。

今回報道で上げられている反対理由は主に3つでした。
1,事前(計画時)に十分な説明が無かった
2,子どもの声がうるさい
3,送り迎えの車や自転車が増えて危険

想像力不足と行政との連携不足


1,については大前提ですからここでは置いておきますが、時間や回数、説明の姿勢や内容などでも受け取り方は違って来ます。2,3,については十分に予想されることですし、現実のリスクとして事前に解決策を準備しておかなければなりません。
例えば、閑静な住宅地などに、いきなり高層マンションや大型スーパーの建設計画が明らかになると、同様に近隣住民の反対が予想されます。特に大型商業施設の建設だと、今回の保育園と似たような反対理由です。施主・デベロッパー・行政で十分協議し、解決策を事前に準備するはずです。特に交通量の変化が渋滞や事故の発生に繋がることが予想される様な場合、道路・横断歩道や信号の見直し・整備も必要になります。警察とも協議しなければなりません。

市川市の保育園については、
①施設の遮音策と園児が園庭で遊ぶ時間帯
②周辺道路の利用に関する取り決め  
  例)通園時間帯は、進入禁止、一方通行路を設ける(標識を立てる)
  近くに一時駐車場を設ける(朝だけ30分無料のコインパーキングを確保するなど)
③地域に保育園が及ぼすプラス効果

などを準備し、時間をかけて説明できていればこんな事にはならなかったと思われます。今回、市の説明をニュースなどで見る限りでは、事業者任せであったようです。

予定地の選定そのものにも問題があったと言えます。
「閑静な住宅地」と言われるような場所は、古くからの住民、それも高齢者を中心の地域がほとんどになっています。そのような場所は相続の問題で用地が出やすいかもしれませんが、同様の問題がついてまわります。今後は、保育園単独での用地確保だけでなく、住宅地の駅前再開発や大規模開発の際には、保育園を設置する様に指導するなどを開発条件にすることも必要でしょう。

海外では車で送迎を前提に


保育園の前の道路はお迎えの車でびっしり
-ノルウェー オスロにて
これまで取材に訪れた3カ国では、いずれも車で送迎する事が前提で、取材先の保育園は少し町外れ(周辺に多数の車を停められる)に立地していました。前提として、日本の都市部ほど公共交通機関が発達していないので、移動交通手段はほとんどが自動車ということがあるからでしょう。いわゆる子ども乗せ自転車もありません。
13歳未満では子どもだけにすると罪に問われるニュージーランドやカナダでは、小学校でさえ親が送り迎えをしなければなりませんので、登・下校時には学校の周りは車でいっぱいになります。

ただ、国際都市のロンドンやパリではどうなのでしょうか?昔から基本的に集合住宅により都市が構成されているので、園庭がある様な新たな保育園は都心部では作れないでしょう。興味がある所です。近いうちに取材して確かめたいと思います。

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2016年4月8日金曜日

「赤すぐnet みんなの体験記」がTwitterで炎上。対応は改ざんと隠蔽?

YAHOO!ニュースに

「赤ちゃんをベッドから落としたけど、妻に気づかれずに安心」 リクルート系メディアの「育児体験談」が大炎上

という記事がアップされて、何事だろうと見てみました。

現在、該当する記事は編集部によって削除され、代わりに
 赤ちゃんの落下事故、その時親はどうするべきか。小児科医 森戸やすみ先生に聞く
という記事がアップされています。

その記事の下に、炎上した元記事が全文掲載されていますが、投稿者のプロフィールなどは削除されていました。元記事の下には、4月4日に一部内容を削除、4月8日に記事を削除いたしました」と断り書きがあります。

問題になっている赤すぐnetの育児体験記ですが、読者・ユーザーが自由に投稿できるコーナーです。

体験記の投稿には、会員(リクルートID)登録が必要です。体験記には自分のプロフィールなども添えなければなりません。 体験記の投稿を説明するページを見る限りでは、掲載にあたっての審査や編集部での校正などについての記述は見つかりません。
(ID登録をして、投稿画面に行くと、注意書きなどが有るのかもしれませんが、リクルートID登録すると面倒くさいことになるので、ここから先へ進むのは断念しました)
位置づけとしてはテーマを限定した掲示板や、誰でも投稿できるはてなブックマークに近いものと考えられますが、コメントが付けられません。コメントが付けられないので、Twitterで炎上したのでしょう。

赤すぐ編集部が犯した2つの過ち


私も、福岡ドーム時代には福岡ダイエーホークスファンクラブ、その後はこそだてほかのサイトを永年にわたって運営しているので、掲示板の運用の苦労もよく分かります。こそだての掲示板(現在はアーカイブのみで新たな書き込みはできない)は、悩み事相談がメインでしたが、その機能はSNSに移ったと判断した時点で終了しました。掲示板は時には炎上もします。その時にやってはいけないことの一つが、書き込みを改ざんしたり削除したりすることです。
(事前に示した利用規約に反したなどの場合は、規約に則り削除することはできます)
YAHOO!ニュースの記事(元記事はJ-CASTニュース)によると、
問題となっているのは2016年4月3日に公開された記事「背後から鈍い音、続いて泣き声!...妻には知られちゃならない落下事故」だ。7日14時までに「背後から鈍い音、続いて泣き声!...無事でよかったけど肝を冷やした落下事故」へタイトルが変更されている。
タイトルを変更したのが投稿者なのか、編集部なのかは定かでないので、ここからは、
1,投稿された体験記は、編集部の審査・校正を経ずに掲載された。 
2,一度投稿した体験記は、投稿者は編集・削除できない。
という前提で検証してみます。

1,運用リスクと手間を避けてTwitterで炎上


Twitterで炎上しただけでなく、Facebookや他のソーシャルメディアでも炎上している可能性はあります。運用を楽にするために、体験記の投稿審査をせず、コメント機能を付けなかったことで、外部で炎上することになってしまいました。

2,掲載していた体験記に手を加えた


体験談が掲載されると、Twitter上で記事への非難が相次ぎました。
事態をうけて「赤すぐ」編集部は16年4月4日、「妻に殺される」の一文と、帰宅後の妻と交わしたやり取りの部分を削除し、タイトルを修正した。
(J-CASTニュースより)
そして、4月8日に 赤ちゃんの落下事故、その時親はどうするべきか。小児科医 森戸やすみ先生に聞くの記事を公開し、その中に元記事を再度掲載する事にしました。しかし、タイトルは削除されています。

いまでは、一度炎上するとtogetterやNAVERといったまとめサイトやツールで、経緯や魚拓が撮られて隠す事ができません。記事を書き換えたりするとかえって火に油を注ぐことになるのは明かです。無かったことにしようとしても、それを許さないのがnetの世界なのですから。

netの運営事業者であればそのくらいのことは常識のはすです。
企業不祥事でいえば、改ざん・隠蔽と同じことをやったと意識するべきでしょう。


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2016年4月7日木曜日

2度の謝罪会見で記者が注目したのは「ヒゲ」!

ワイン製造などを手がける「丹波ワイン」(京都府京丹波町)が、2013年に食品衛生法違反を指摘されて回収したローストビーフを、2014年~15年に系列レストランなどで提供していたことが明らかになり、社長の黒井 衛氏が謝罪会見を行いました。

丹波ワインは2013年11月、食品衛生法で認められていない結着剤を使っているとして、保健所から食品衛生法違反を指摘されたローストビーフを自主回収していました。そして回収した肉について、保健所には廃棄処分にすると届けていました。ところが今年2月、保健所の立ち入り調査で廃棄予定だった肉を客に提供していたことがわかりました(MBS News)。

また起こった食品の問題。しかし、各メディアの報じ方もバラバラで、問題点として指摘している事もバラバラですので、まず整理してみたいと思います。

問題点1,食品衛生法で認められていない結着剤を使った成形肉

このローストビーフはどこで製造されたのか報道では不明ですが、同じ時期(2013年11月)、同様に食品衛生法で認められていない結着剤を使用したローストビーフを販売していたとして、高島屋が謝罪しています。丹波ワインと高島屋が同じ食肉加工業者からブロック肉(あるいは商品としてのローストビーフ)を購入していたかどうかはわかりません。2013年11月と言えば、ホテルや百貨店が相次いでメニューの食材についての不適切表示を認めて謝罪した時です。

消費者に対しては販売した高島屋や丹波ワインが加害者ですが、そうと知らずに仕入れていたのであれば販売会社は納入業者に返品(あるいは返金要求)できたはずです。しかし、丹波ワインはそれをせずに冷凍保存しました。
ここで考えられる故意に保存する可能性は2つ。
(1)最初からわかっていて仕入れて販売していた。
  だから返品もできず再販売をしようと考えた。
(2)保健所に廃棄処分すると伝えたので処分する、ついては返金して欲しいと納入業者からお金も受け取り、肉を販売して2重取りをしようとした。

※過失の可能性を否定しているわけではありません。

問題点2,保健所・お客さまに嘘をついた

嘘はダメです。今年の2月になって保健所から立ち入り調査があったということは、内部告発による着手の可能性もあります。 本来廃棄されているべき肉を売り続けていることに良心の呵責を感じた従業員がいたのかもしれません。

問題点3,賞味期限切れの肉を提供していた

これはどちらかというとメディアの報道の仕方の問題ですが、賞味期限と消費期限は全く違います。賞味期限は美味しく食べられる期限を製造者が決めます。賞味期限切れ=食品の安全性に問題が発生するわけではありません。(消費期限切れ前の)賞味期限が切れた食材を煮込んだりして再利用することは普通に行われます。
賞味期限切れの肉をそのままレストランで提供していたのか、加工して提供していたのかで全く意味合いは違います。しかも、加工しないまま販売・提供すればそもそも食品衛生法違反です。そういう意味で、2015年4月に提供したというローストビーフ丼は、賞味期限切れを問題にする前に食品衛生法違反です。
今年3月に保健所が行った品質検査では、食中毒の原因となる菌などは見つかっていません。

そして、昨日の社長の謝罪会見です。

4月6日の正午過ぎに一度、そして1時過ぎにもう一度マスコミの前に現れて謝罪しています。この僅か1時間あまりの間の変化が話題となっています。

ヒゲを剃り、ジャケットを替えて再びマスコミの前へ

FNNニュースより
 1度目にマスコミ陣の前に姿を現した社長は、口ひげを蓄え、茶系ツイード風のジャケットといういでたちでした。しかし、2度目に現れたときにはヒゲを剃り、濃紺のジャケットに着替えていました。
1度目は慌てて対応して、これではいけないと身なりを整えて再度カメラの前に現れたのでしょうが、このあまりにも短時間の変化にかえって不審感を抱かせる結果となっています。
お昼のニュースに流れた映像を見てこれではまずいと思ったのか、それとも奥方か女性従業員辺りから指摘されたのかもしれませんが。

そもそも、2月に保健所の立ち入り検査が有った時点で、いずれ公表されることはわかっていたはずです。その時から1か月以上の時間があったのに何も準備していなかったということになります。
食品偽装など、保健所に通報があり調査が始まってからメディアへの公表まではある程度の時間がかかります。その間に対応の準備は可能です。確かに、ヒゲを剃った2度目の会見の方が印象が良いだけに、どうして最初からそうしていなかったのかと思うばかりです。

謝罪会見は2度目があってはならないのです。

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2016年4月1日金曜日

ベッキーと「一回戦で負けろ」発言県議の共通点

新年早々、週間文春が、タレントのベッキーと人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音(かわたにえのん)と熱愛中であることをスクープして大きな話題になりました。そして、ベッキーだけが文春発売日の1月6日に記者会見を行いました。
ベッキーが記者会見を開くと報道されたときには、さすが歴史もあり、これまでも所属タレントが様々に問題を起こしたサンミュージック、今回は対応が早い!と感心したものです。しかし、蓋を開けてみると、この会見が火に油を注ぐ結果となってしまいました。

そして今週、悲願の甲子園出場を果たした滋賀県代表の滋賀学園高校の激励会の直後、バスに乗り込もうとしていた球児に「1回戦で負けてしまえ」と怒声を浴びせたことが発覚した吉田精一県会議員。
激励会は3月16日で、発覚・報道されたのは30日。そして、こちらも31日に急遽記者会見を開きました。多くの報道陣が集まる中開かれた記者会見で、「誤解を受けたとしたら残念だが、謝罪はしない」と言い放って会場を後にしています。

2つに共通する失敗する会見のパターン


ベッキーも吉田県議も、会見を開いた事が疑惑を晴らすことにはなりませんでした。どちらもむしろマイナスの印象を強くしています(ベッキーはその後週間文春の第2弾報道があり、ますます追い詰められました)。 この2つは、失敗するパターンの見本のような会見でしたので、ケーススタディとして整理してみたいと思います。

失敗パターンその1-質問を受けずに会見を打ち切り、立ち去る

この2つの会見は、謝罪会見と言うよりも疑惑否定会見です。会見場に集まった記者は、疑惑について肯定するにしても否定するにしても、その会見内容について納得のいくまで説明を受けようという気持ちでいます。読者や視聴者に真実を伝えるためにそこに来ています。会見をする側からすれば、ファンや有権者・生活者に自分の代わりにマスメディアを使って伝えたいことを伝えてくれる有り難い存在のはずです。しかし、最初から最後まで一方通行で、質問は一切受け付けませんでした。
橋下徹元大阪市長は、質問が尽きるまで何時間でも質疑に応じていました。そのような姿勢がメディアを味方に付けます。

失敗パターンその2- 明確な反証が示せず言い訳に終始

”友達です””『そんなことでは1回戦で負けるぞ』と運転手に言った”と言われても、それを信じるに足る根拠もなければ周囲の状況とも矛盾します。駐車違反(実はしていない)したドライバーに向かって『そんなことでは1回戦で負けるぞ』などという意味がわかりません。ドライバーが試合に出る訳でもなく、試合の勝敗に関わるわけではないのですから。
どちらも、テレビで会見を見た視聴者は、苦しい言い訳、「嘘を言っている」と確信したことでしょう。

失敗パターンその3-準備不足

素早く会見を開くことは重要です。しかし、どちらも会見を開くことが目的になってしまっていました。タレントさんや議員さんは人前で話す機会が多く、むしろ人前で話すことが仕事のような職業です。それだけになんとかなると高をくくって入念な準備を怠ったのでしょう。
新製品やドラマの発表会見同様に、謝罪や釈明会見でも十分な準備が必要です。そのためには、一人で完結させようとしないことです。

全ては想像力の欠如が原因

人間は感情の生き物ですから、抑えられない発言や行動もあるでしょう。その発言や行動が、後にどのようなことになるか冷静に考えられれば問題は起こらないのですが、こういう感情の発露は冷静に準備する(抑える)ことが難しいのも事実。
だからこそ、起こしてしまった過ちの釈明をする、謝罪をする時には冷静にあらゆる事を想定しながら準備しなければなりません。短時間にどれだけ想像力を働かせることができるか、想像したケースに対応する解決策・答えを準備できるかにかかってきます。これは一人では無理です。
例えれば、人を宇宙に送るくらいに想像力を働かせ、あらゆるケースを拾い出して対応策を準備しなければなりません。そうしないと、小さなほころびから大事故(会見の失敗)へとつながるのです。

下手な会見をするくらいなら、FAX1枚で済ませた方がよっぽど良かったということになりかねません。FAXだと、自分で文字にして何度も読み返すので、ある程度いろんな事を想定し、時間をかけて書き直せます。受け取った方は勝手にいろいろと想像しながら解釈してくれます。

乙武さんは、会見はせず、文章での謝罪を選んだのです。

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